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飲食店 法人 解散 手続きの全体像と提出先・期限

公開: 2026年8月18日
法人で飲食店を畳む場合、閉店後の「法人格をどうするか」まで含めた手続きが必要です。解散登記・清算手続きは、税務・社会保険・許認可の各所へ重なる届出が求められ、期限を逃すと追加の手間や費用が発生する可能性があります。この記事では、解散を検討する方が最初に把握しておきたい全体像と、提出先・書式・期限・提出物を整理しました。まずは手続きの流れと注意点を把握し、状況整理の参考にしてください。

この記事で分かること

1. 解散を決めてから清算結了までの大まかな流れ(6–12ヶ月程度)

法人格を残したまま店舗を閉める場合と、法人自体を解散させる場合とでは手続きの範囲が異なります。ここでは「法人を解散させる」ルートを中心に、飲食店オーナーからよく聞かれるタイムラインを整理します。

  1. 株主総会(または社員総会)で解散を決議し、解散登記を申請(法務局)
  2. 解散日から2ヶ月以内に税務署へ「解散届出書」を提出(国税庁)
  3. 社会保険・労働保険の資格喪失届を日本年金機構・労働基準監督署へ提出
  4. 保健所・消防・警察署など許認可の廃止・変更届を提出
  5. 債権者への公告(官報掲載)と債務整理・資産処分
  6. 決算・税務申告(解散時・清算時の2回)を行い、最終的に清算結了登記

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。官報掲載費用は1回あたり3–5万円程度が相場として挙げられることがあります。

解散決議から清算結了までの期間は、債務の有無や資産処分の進捗により前後します。目安として6–12ヶ月程度かかることが多いとされていますが、店舗ごとに事情が異なるため、まずは各提出先へ最新の情報を確認してください。

2. 税務署への主な提出物と期限(解散届出書・清算事業年度申告)

解散を決議した日から2ヶ月以内に「解散届出書」を所轄税務署へ提出する必要があります(国税庁「内国法人の解散届出書」様式)。同時に、解散事業年度の確定申告(解散日から2ヶ月以内)と、清算事業年度の申告(清算結了の確定申告)も求められます。

手続き提出先期限の目安主な提出物・書類例
解散届出所轄税務署解散日から2ヶ月以内解散届出書、株主総会議事録、履歴事項全部証明書
解散事業年度申告所轄税務署解散日から2ヶ月以内法人税申告書、消費税申告書、貸借対照表・損益計算書
清算事業年度申告所轄税務署清算結了確定後1ヶ月以内清算事業年度の申告書類、残余財産分配計算書

解散事業年度と清算事業年度の2回、申告が発生するため、税理士等へ依頼する場合は費用が追加で発生するケースもあります。相場として、解散・清算一連の税務手続きで10–25万円程度の報酬例が挙げられることがあります(依頼内容による)。

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。費用は事業規模や資産内容により変動するため、複数の見積もりを取ることをおすすめします。

3. 社会保険・労働保険の資格喪失手続き(日本年金機構・労基署)

従業員を雇用していた場合、解散日以降は社会保険・労働保険の資格喪失届が必要です。解散日時点で在籍していた従業員の資格喪失日を「解散日」として、解散日から5日以内に日本年金機構へ「被保険者資格喪失届」を提出します。労働保険については、所轄の労働基準監督署へ「労働保険関係成立届・取消届」や「保険料申告書」の提出を求められることがあります。

手続き提出先期限の目安主な提出物・書類例
被保険者資格喪失届日本年金機構解散日から5日以内資格喪失届、被保険者証、履歴事項全部証明書
離職票発行ハローワーク解散日以降速やかに離職証明書、賃金台帳、タイムカード
労働保険料精算労働基準監督署解散日以降速やかに保険料申告書、賃金台帳、領収書

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。資格喪失手続きが遅れると、保険料の追徴や事務手続きの増加につながる可能性があります。提出前に各機関へ最新の様式を確認してください。

4. 保健所・消防・警察署など許認可の廃止・変更届

飲食店営業許可、深夜酒類提供飲食店営業届出、防火管理者選任届、風俗営業許可など、店舗で取得していた許認可は、解散・閉店に伴い廃止または変更の手続きが必要です。

許認可の種類主な提出先期限の目安提出物例
飲食店営業許可保健所廃止後10日以内営業廃止届、営業許可証
深夜酒類提供飲食店営業警察署廃止後10日以内営業廃止届、営業届出済証
防火管理者選任届消防署廃止後速やかに防火管理者選任・解任届

手続きを怠ると、廃止後も名義が残り、固定資産税相当の負担や、更新手数料の請求が続くケースも指摘されています。提出先・書式は自治体により異なるため、管轄の各機関で最新の様式を確認してください。

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。提出期限や必要書類は自治体により異なるため、事前に各機関へ確認してください。

5. 債権者公告・債務整理・資産処分の進め方(官報掲載と清算手続き)

解散登記後、2ヶ月以上の債権者保護期間を設けるため、官報に解散公告を掲載します。掲載から2ヶ月経過後に、債務の整理・資産の換価・残余財産の分配を行います。

  1. 官報掲載の申し込み(株式会社官報販売所など、費用3–5万円程度)
  2. 債権者へ個別通知(内容証明郵便など、任意)
  3. 債務の支払い・資産売却・在庫処分
  4. 最終貸借対照表の作成と清算結了登記申請(法務局)

清算結了登記には、株主総会の承認と、清算人による計算書類の提出が必要です。清算結了登記の登録免許税は、1件あたり2,000円程度とされています。

手続き提出先期限の目安主な提出物・書類例
官報掲載株式会社官報販売所解散登記後速やかに解散公告申込書、会社概要
清算結了登記法務局清算結了確定後清算結了登記申請書、計算書類、株主総会議事録

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。官報掲載の有無や方法については、管轄の法務局で確認してください。

6. 手続きを進める前に確認しておきたいチェックリスト

手続きの順番や必要書類は、店舗の契約内容・状況により異なります。まずは各提出先へ最新情報を確認し、状況整理を進めてみてください。

よくある質問

解散登記をしないまま放置するとどうなりますか?

解散登記をせず法人格を残したままにすると、税務申告や社会保険の加入義務が継続する可能性があります。申告を怠ると、加算税や延滞税の対象になるケースも指摘されています。状況に応じて、管轄機関で確認することをおすすめします。

官報掲載は必ず必要ですか?

会社法上、解散公告は官報掲載が原則とされています。掲載を省略すると、債権者保護手続きが不十分とみなされる可能性があります。費用は1回あたり3–5万円程度が相場として挙げられることがあります。

清算結了までにどのくらいの期間がかかりますか?

解散決議から清算結了まで、一般的には6–12ヶ月程度かかると言われています。債務の有無や資産処分の進捗により、期間は前後します。状況整理を優先し、必要に応じて専門家へ相談してください。

解散手続きの費用はどのくらいかかりますか?

登録免許税(解散登記2万円・清算結了登記2,000円)、官報掲載費(3–5万円)、税務・社会保険手続きの依頼費用(10–25万円程度)などが主な内訳として挙げられます。店舗の状況により変動しますので、複数の見積もりを取ることをおすすめします。

従業員がいる場合、解散と同時に解雇になりますか?

解散を理由とする解雇は、労働契約法上の「整理解雇」に該当する可能性があります。解雇手続きの有効性は個別の事情により判断されるため、管轄の労働基準監督署や専門家へ確認してください。

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本記事について
本記事は店じまい窓口の編集チームが作成した一般的な情報提供です。実際の手続きは店舗の状況・契約内容・自治体により異なるため、具体的な判断は管轄機関や専門家にご確認ください。 店じまい窓口は、ご相談内容を整理してご案内する窓口であり、代理交渉等は行いません。
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