この記事で分かること
- 給与支払事務所等の廃止届が必要になるケースと提出先
- 提出期限や必要書類、記載例のポイント
- 廃止届を提出しなかった場合の影響や確認方法
- 従業員の給与支払いが終了した後の手続きの流れ
飲食店を閉める場合、給与を支払っていた事務所の扱いをどうするかは、早めに整理しておきたい点の一つです。給与支払事務所等の廃止届は、税務上の手続きの一つとして位置づけられており、提出先や期限は税務署ごとに確認が必要です。以下では、具体的な手順や書類の記載例を中心に解説します。
給与支払事務所等の廃止届が必要になる主なケース
給与支払事務所等の廃止届は、給与を支払う事務所を廃止した際に提出が求められる書類です。飲食店の場合、従業員を雇用していた店舗を閉めるタイミングで該当することが多くあります。具体的には、以下のような状況で検討されることがあります。
- 店舗の営業を終了し、給与の支払い自体を停止する場合
- 従業員の雇用契約を終了させ、事務所としての機能を失う場合
- 事業主が個人から法人へ移行するなど、事務所の形態が変わる場合
※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。ご自身の状況に当てはまるかどうかは、管轄の税務署で確認することをおすすめします。
提出が必要かどうかは、給与支払事務所の定義や、実際に給与を支払っていた期間によっても変わります。廃止届を提出することで、税務署側も事務所の状況を把握しやすくなり、源泉所得税の納付や年末調整に関する連絡が減る可能性があります。
提出の要否を判断するためのチェックリスト
- 給与の最終支払日から1ヶ月以上経過している
- 従業員の雇用保険・社会保険の資格喪失手続きが完了している
- 源泉所得税の納期特例の適用を受けていた
- 事務所として使用していた部屋を明け渡した
- 事業用口座を解約または休止した
上記のいずれかに該当する場合、廃止届の提出を検討する目安となります。
提出先と提出方法の確認手順
給与支払事務所等の廃止届の提出先は、基本的に給与支払事務所の所在地を管轄する税務署です。複数の事務所を持っていた場合は、それぞれの事務所ごとに廃止届を提出する必要がある場合があります。
提出方法は以下の通りです。
- 管轄税務署を特定する
国税庁のウェブサイトで「税務署の所在地・案内」を検索し、店舗の住所から管轄税務署を確認します。
- 提出書類を準備する
給与支払事務所等の廃止届出書(名称は税務署により若干異なる場合があります)を入手します。国税庁ウェブサイトからPDFをダウンロードできるケースもあります。
- 必要事項を記入する
店舗名、住所、廃止年月日、給与支払いの最終日などを記載します。記載例は後述します。
- 提出方法を選択する
持参、郵送、またはe-Taxを利用する方法があります。e-Taxの場合は事前に利用者識別番号の取得が必要です。
提出先や方法は、店舗の状況や税務署の運用により異なることがあります。事前に税務署へ電話で確認すると、書類の不備を減らせる可能性があります。
提出にかかる費用の目安
- 郵送の場合:定形郵便84円程度+切手代
- e-Taxの場合:通信費のみ(無料ツール使用時)
- 税務署窓口持参:交通費のみ(無料)
※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。
提出期限と廃止年月日の考え方
給与支払事務所等の廃止届の提出期限は、廃止した日から1ヶ月以内とされています。ただし、廃止年月日の設定は店舗の状況によって異なるため、注意が必要です。
廃止年月日として記載する日付の例
- 最終出勤日が属する月の末日
- 給与の最終支払日
- 店舗の営業終了日
これらの日付は、源泉所得税の納付や年末調整の有無にも影響します。廃止年月日をいつにするか迷う場合は、税務署に相談しながら決める方法もあります。
提出が遅れた場合の影響については、税務署ごとに運用が異なるため、一概には言えません。期限内に提出できなかった場合は、早めに税務署へ連絡し、対応を確認することをおすすめします。
廃止年月日を決める際の注意点
- 最終給与の振込日と実際の支払日が異なる場合は、実際の支払日を基準に
- 源泉所得税の納期限が廃止日以降の場合は、納付完了後に廃止届を提出
- 従業員が有給消化中の場合は、最終出勤日ではなく有給終了日を検討
必要書類と記載例のポイント
給与支払事務所等の廃止届出書には、主に以下の項目を記載します。
- 提出者(事業主)の氏名・住所
- 給与支払事務所の名称・所在地
- 廃止年月日
- 給与支払いの最終日
- 源泉所得税の納期特例の適用を受けていたかどうか
記載例(簡易版)