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飲食店 リスケジュール中に廃業を検討する場合の進め方

公開: 2026年9月5日
金融機関から返済猶予(リスケジュール)を受けながら店舗を閉める場合、どのような手順で進めるべきか分からず不安を抱えている経営者は少なくありません。この記事では、制度の確認方法、関係者との調整、費用相場、提出先・期限を中心に、具体的な進め方を整理します。まずは「今すぐ廃業を決める必要はない」という点を念頭に、状況整理から始められる選択肢を提示します。

この記事で分かること

返済猶予(リスケジュール)の現状を確認する

飲食店が金融機関から返済猶予を受けている場合、まずは現在の契約内容を再確認することが重要です。リスケジュールは借入金の元本据え置きや返済額の減額を一時的に認める措置であり、契約ごとに条件が異なります。多くの場合、猶予期間は6ヶ月–1年程度で設定され、延長を希望する場合は再度金融機関との協議が必要です。

手続きを進める前に、以下の書類を揃えて内容を確認しましょう。

  1. 借入契約書および返済計画表(当初の返済スケジュールとリスケ後の条件が記載)
  2. 金融機関から交付された「返済猶予承認通知書」または「条件変更合意書」
  3. 直近6ヶ月分の返済履歴と残高証明書

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。条件変更の有無や利息の取り扱いについては、契約書を再確認のうえ、管轄の金融機関へ問い合わせることをおすすめします。

追加で確認しておきたい書類として、以下の点も挙げられます。

これらの書類を一式揃えたうえで、残高証明書の発行依頼を金融機関に提出すると、現在の正確な債務額を把握しやすくなります。発行手数料は金融機関により異なりますが、1通あたり1,000–3,000円程度の事例がみられます。

廃業を検討する際に最初に整理すべき3つのポイント

返済猶予を受けながら廃業を考える場合、以下の3点を事前に整理しておくと、関係者との調整が円滑になりやすいです。

  1. 金融機関との調整方針

- リスケジュール中の廃業は、残債の一括返済や担保処分を求められるケースがあります。事前に「廃業後の返済計画」を簡易的に作成し、金融機関に相談する流れが一般的です。

  1. 賃貸契約の解約手続き

- 大家・管理会社への通知は、契約上の解約予告期間(通常1–3ヶ月前)より前に行う必要があります。原状回復工事の見積もりを複数社から取得し、費用を把握しておきましょう。

  1. 従業員・取引先への連絡時期

- 従業員には廃業の決定後、速やかに説明会を設けることが望ましいです。未払い給与や退職金の有無は、労働基準監督署の窓口で確認できます。

各ポイントをさらに具体的に整理すると、以下のチェックリストが役立ちます。

関係者への連絡・調整手順(タイムライン例)

以下は、廃業を決定してから閉店日までの大まかな流れの一例です。実際のスケジュールは店舗の契約内容や金融機関の対応により変動します。

  1. 廃業の意思決定後、1週間以内に金融機関へ連絡

- 残債額と返済方法について相談。担保がある場合は処分方法も併せて確認。

  1. 大家・管理会社へ解約通知(閉店予定日の2–3ヶ月前)

- 書面で通知し、原状回復工事のスケジュールを調整。

  1. 従業員へ説明(閉店予定日の1ヶ月前)

- 雇用保険の資格喪失手続きや離職票の発行について、公共職業安定所(ハローワーク)で確認。

  1. 取引先(酒類卸・食材業者)へ在庫引き取りや未払金の精算を依頼(閉店予定日の2週間前)
  2. 閉店後、保健所・消防・税務署への届出を順次行う(1ヶ月以内が目安)

さらに細かく手順を分けると、以下の追加リストが考えられます。

費用相場と内訳を把握する

廃業に伴う主な費用として、原状回復工事、未払金整理、登記・届出関連の手数料が挙げられます。以下は一般的な相場の一例です(2023年時点の複数の施工会社・士業事務所の公開情報に基づく)。

項目相場レンジ備考
原状回復工事(居抜き返却)坪単価3–8万円スケルトン返却の場合は10–15万円/坪程度になるケースも
未払給与・退職金精算1ヶ月分相当–労働基準監督署で未払い確認を
税務・社会保険手続き代行5–15万円税理士・社会保険労務士への依頼の場合
残債一括返済(リスケ分)残高による金融機関との協議次第
設備撤去・廃棄費用10–30万円冷蔵庫・空調・厨房機器の処分
看板・外装撤去5–15万円テナント契約で大家指定業者がある場合あり
閉店セール在庫処分売上に応じて赤字になるケースも想定

原状回復工事の見積もりは最低3社から取得し、大家の指定業者がある場合は事前に確認してください。未払金の有無は、閉店前に従業員・取引先と個別に面談し、合意書を作成しておくと後のトラブルを軽減しやすいです。

費用をさらに細分化すると、以下の内訳表も参考になります。

費用項目低めケース標準ケース高めケース備考
原状回復工事60万円120万円200万円20坪想定
設備撤去10万円20万円30万円処分業者による
未払給与精算0円30万円80万円従業員数による
届出・手数料3万円8万円15万円行政手数料等

提出先・期限・確認すべき公的機関

廃業に伴う主な届出先と期限の目安を以下にまとめます。期限は法令や自治体の運用により異なるため、必ず各機関で最新情報を確認してください。

国税庁ウェブサイト「個人事業の開業・廃業等届出書」ページ(https://www.nta.go.jp)および厚生労働省「雇用保険手続きのご案内」(https://www.mhlw.go.jp)も参考にしてください。

各機関への提出書類を事前に整理すると、以下のチェックリストが役立ちます。

よくある質問

リスケジュール中に廃業すると、残債はどうになりますか?

金融機関との契約内容により異なります。残債の一括返済を求められる場合や、分割返済の継続を認められる場合があります。まずは契約書を再確認のうえ、金融機関へ相談してください。

原状回復工事は必ず行う必要がありますか?

賃貸契約書に原状回復条項がある場合、原則として工事が必要です。ただし、居抜きでの引き渡しを大家が認めるケースもあります。契約内容と大家の意向を確認した上で判断してください。

従業員の離職票は誰が発行しますか?

事業主が発行します。発行に必要な手続きはハローワークで確認できます。未払賃金がある場合は、労働基準監督署への相談も検討してください。

廃業を相談しても、すぐに閉店を迫られることはありますか?

本サイトの相談窓口では、状況整理のみのご相談も可能です。廃業を強制されることはありませんので、まずはお気軽にご連絡ください。

閉店後の税務申告はどうなりますか?

個人事業主の場合、廃業した年の確定申告が必要です。青色申告の取りやめや消費税の課税事業者届出の有無についても、税務署で確認してください。

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本記事について
本記事は店じまい窓口の編集チームが作成した一般的な情報提供です。実際の手続きは店舗の状況・契約内容・自治体により異なるため、具体的な判断は管轄機関や専門家にご確認ください。 店じまい窓口は、ご相談内容を整理してご案内する窓口であり、代理交渉等は行いません。
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