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造作譲渡契約書の条項確認と引き継ぎ範囲の整理手順

公開: 2026年6月15日
居抜きでの引き渡しを検討する際に、造作譲渡契約書のどの部分を重点的に確認すればよいか分からないという声は少なくありません。契約内容の曖昧さが後日のトラブルにつながるケースも見られます。本記事では、契約書の条項ごとに確認のポイントを整理し、引き継ぎ範囲の判断材料を提示します。読者の皆さまが次に取るべき具体的な手順を整理できるよう、相場や提出先、期限の数字も交えて解説します。

この記事で分かること

造作譲渡契約書に記載されやすい条項と確認順序

造作譲渡契約書は、店舗の内装・設備を第三者に有償で引き渡す際に用いられることが一般的です。契約書の構成は店舗の規模や地域によって異なりますが、以下の条項が含まれるケースが多く見られます。

  1. 譲渡対象物の特定(造作・設備の品目・数量・設置場所)
  2. 譲渡金額の内訳(造作部分と在庫・営業権の区分)
  3. 引渡しの時期と方法(鍵の引渡し、立会いの有無)
  4. 瑕疵担保に関する条項(設備の故障・不具合への対応)
  5. 大家の承諾取得に関する条項(賃貸借契約の扱い)
  6. 税務・費用の負担区分(消費税・登録免許税など)

これらの条項は、譲渡後のトラブルを防ぐために重要とされています。まずは上記の順で目を通し、不明点がある場合は契約書作成者や専門家に確認することを検討してください。

引き継ぎ範囲を決めるためのチェックリスト

造作譲渡の範囲を明確にしないまま契約を進める場合、後に「この設備は含まれるはずだった」といった認識のずれが生じやすくなります。以下のチェックリストを参考に、双方の合意内容を具体的に書き出してみてください。

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。

大家承諾と賃貸借契約の確認ポイント

居抜きでの引き渡しでは、大家の承諾を得る必要がある場合があります。契約書に「賃貸借契約の地位を譲渡する」旨の条項があるかを確認し、承諾を得る手順を事前に整理しておくことが推奨されます。

承諾が得られない場合、原状回復を求められる可能性もあります。契約書の内容と大家の意向を照らし合わせながら、管轄機関で確認することを検討してください。

税務申告と費用の目安

造作譲渡に伴う税務手続きは、譲渡金額や店舗の状況によって異なります。国税庁のウェブサイトでは、固定資産の譲渡に関する一般的な取扱いが公開されています。

国税庁「固定資産の譲渡」ページ を参考に、自身の状況に照らして手続きを進めてください。

契約内容に不安がある場合の進め方

契約書の条項に不明点がある、または大家との交渉が難航している場合は、状況を整理してから判断を検討する選択肢もあります。以下の手順で情報を整理してみてください。

  1. 契約書の全文をコピーし、疑問点に付箋を付ける
  2. 大家・管理会社に連絡し、承諾の可否と条件を確認
  3. 譲受候補者と引き継ぎ範囲の合意書を作成(任意様式で可)
  4. 税務・法務の専門家に契約書の写しを持参して相談

お一人で抱え込みがちですが、まずは管轄の行政機関や専門家に相談してから次の判断を検討しても遅くはありません。

費用内訳の目安と提出先一覧

造作譲渡の手続きでは、契約書作成以外にも複数の費用が発生する可能性があります。以下に主な費用項目と目安をまとめました。

項目内容例目安金額(税込)提出先・連絡先
契約書作成料行政書士・弁護士等への依頼3〜8万円作成を依頼した事務所
名義変更手数料賃貸借契約の名義変更5〜15万円大家・管理会社
更新料契約更新に伴う支払い家賃1〜2ヶ月分大家・管理会社
登録免許税不動産登記が必要な場合数千円〜数万円法務局
消費税譲渡金額に応じて課税譲渡額の10%税務署(申告)

※具体例は店舗の契約内容・状況により異なります。実際の金額は地域・契約内容で変動するため、管轄機関で確認してください。

引き継ぎ範囲の判断に役立つ具体例と注意点

造作譲渡の範囲を決める際は、設備の状態だけでなく、撤去費用や再設置費用も含めて検討することが望ましいとされています。以下の表は、設備ごとに「引き継ぐ場合」と「撤去する場合」の費用目安を整理したものです。

設備・造作引き継ぐ場合の注意点撤去する場合の費用目安(目安)
厨房フライヤー・オーブン型番・使用年数を明記撤去・廃棄で3〜8万円
空調室内機・室外機メンテナンス記録の有無撤去で5〜12万円(配管含む)
換気ダクト・フード清掃履歴の確認撤去・穴埋めで4〜10万円
看板・外装装飾大家の承諾が必要な場合あり撤去・原状回復で2〜6万円

撤去費用は業者・地域により変動します。複数の業者から見積もりを取るなどして、実際の金額を確認してください。

よくある質問

造作譲渡契約書に「大家の承諾」条項がない場合、どうすればよいですか?

契約書に大家の承諾に関する記載がない場合でも、賃貸借契約上は大家の同意が必要となるケースがあります。まずは管理会社や大家に直接確認し、承諾を得る手順を整理することを検討してください。状況により追加の書類提出や費用が発生する可能性もあります。

造作譲渡の相場はどのくらいですか?

相場は地域・業態・設備の状態によって大きく異なります。都市部の飲食店では数百万円規模の事例も見られますが、地方や設備の老朽化が進んでいる場合は数十万円以下となることもあります。複数の譲受候補者から見積もりを取るなどして、参考価格を把握することをおすすめします。

契約締結後に設備の不具合が発覚した場合、対応は可能ですか?

契約書に瑕疵担保条項が設けられている場合、一定期間内であれば譲渡人に対応を求めることができる可能性があります。ただし、条項の有無や期間は契約ごとに異なるため、契約書を再確認のうえ判断を検討してください。

造作譲渡と同時に在庫や営業権も譲渡する場合、契約書はどうなりますか?

在庫や営業権を同時に譲渡する場合、造作譲渡契約書とは別に「営業譲渡契約書」を作成するケースや、同一契約書内で項目を分けて記載するケースがあります。税務上の取扱いも異なるため、税理士等に相談のうえ書類を準備することを検討してください。

引き継ぎ範囲に冷暖房設備が含まれるかどうかは、どのように決めますか?

冷暖房設備の引継ぎ可否は、契約書の「譲渡対象物」欄に明記されているかで判断されることが一般的です。記載がない場合は、譲渡人と譲受人の間で別途合意書を作成し、大家の承諾も得ておくことが推奨されます。

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本記事について
本記事は店じまい窓口の編集チームが作成した一般的な情報提供です。実際の手続きは店舗の状況・契約内容・自治体により異なるため、具体的な判断は管轄機関や専門家にご確認ください。 店じまい窓口は、ご相談内容を整理してご案内する窓口であり、代理交渉等は行いません。
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